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【速報】入場時間制限を変えた築地の様子と東京都に思うこと

これまで午前9時以降可能だった築地場内市場の見学時間が、2016年7月1日より、午前10時以降と変更になりました。

本当に厳格に適用されるのかなと、多少淡い期待を抱いてはいたのですが、初日となる今日見に行ってみたらなんだかなーという感じでした。

築地場内ツアー禁止に見る『観光後進国』日本」というブログを書いて以来早一年なのですが、
オリンピックに向けて、なんだか改悪しているようで残念でした。というのが結論です。

10年ほど前は自由に出入りできた築地市場が、
観光客の増加によって入場制限をするようになったという背景があります。

その事情は理解できるんです。
最近では、午前9時までは立入禁止、
5人超のグループは立入禁止というルールで落ち着いていました。

午前10時までは観光客の立ち入りを禁止した東京都

桜シーズンの4月、確かに多くの観光客が東京を、そして築地を訪れていました。
5月、そして、6月になり、だいぶ落ち着いてきたなーと思っていた矢先、
先月20日に急きょ中央卸売市場よりリリースが出されました。

平成28年6月20日
中央卸売市場

築地市場の水産・青果仲卸売場の見学については、これまで午前9時以降可能としてきましたが、見学者の安全確保及び市場業務への影響等から、下記のとおり変更しますので、お知らせします。
Link

何を言ってるんだと、目を疑いました。

観光をビジネスにすることが出来ていない東京」と書きましたが、
相も変わらず、「おもてなし」を声高に叫ぶ自治体の、ずれた施策に悲しくなりました。

立ち往生する観光客。結局10時以降邪魔になる観光客。

「いやいや、リリースは出たけど、なんだかんだなぁなぁで変わらないのかもしれない。」
そんな淡い期待を胸に、初日となる今日7月1日、築地に行ってきました。

すると、淡い期待は、水の泡となり、
普段いない場所にも警備員が配備され、歩いてくる観光客に事情を説明していました。

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結果的に、押し戻された観光客が
駐車場のところで10時になるのを今か今かと待っている状況。

それぐらい待とうって思うくらい、築地のコンテンツ力は強いのだなと実感しました。

結構な人数が立ち往生していました。
ターレもトラックも行きかうのに逆に邪魔のではと思うくらい。

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10時になって警備員の誘導で場内への立ち入りも許可されます。
警備員はトップからのお達しで動いているわけで、一気に流れてきた人の整理で大変そうでした。

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そして、一斉に流れ込んだ場内の様子。

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早く写真を撮ろうとしているところに、まだターレも走ったりしていて、
9時よりは安全かもしれないけど、人が集中するだけにこの時間のリスクは上がる気もします。

そんなこんな、立ち往生したり、一気に流れたりしつつも、
新しいルールが施行されたのでした。

後で中にいた人に話を聞いたところ、
外でブロックしているだけあって、9時台に中にいた人数は少なかったとのこと。
そりゃそうですよね。

情報が広がれば立ち往生や、一気に流れたりするのは軽減するのかもしれません。

もったいない!この制度は果たして誰がハッピーなのか

でも、やっぱりなんだかなーって思うのです。

9時に入ると、まだ、結構活気がある状況を見れるんです。
10時に入ると・・・、もう多くのお店は店じまいで、「築地」らしさをあまり見せられないのです。

築地って、東京においてトップレベルの観光資源なんです。

よくゲストから耳にすることがあります。
「東京は自分で見て回れるから、自分で見て回る」

これが何を意味するか。

「観光立国」というとわかりやすいので、人数がフォーカスされがちですが、
大事なのは、そこで消費される金額だと思います。

デービッド・アトキンソン 新・観光立国論
デービッド・アトキンソン 新・観光立国論

ショッピングはおいておいて、
東京って自分で回れちゃうだけにお金を落とす場所も少なかったりするんですよね。

そんな中、築地は、外国人がお金を喜んで使っていく場所という意味で、
東京で随一というべく、観光資源だと感じています。

なのに・・・!!

しかも、観光客を入れなくすることで、
文句を言ってた事業者の売上はどの程度上昇するのでしょうか。

結局、10時に入ってくる観光客へのまた不満が出るだけなんじゃないでしょうか。

観光資源としての付加価値を削り、商業への影響も軽微。
なんだかもったいない施策だなー、と感じたのです。

商業的価値と観光資源の両立を頭使って考えるべき

こんだけの観光資源なんだから、入場料とるとか、認可制にするとか、
「見学者の安全確保及び市場業務への影響等」を考えた打ち手なんていろいろあるだろうに。

「午前10時以前の立ち入りを禁止する」が最適解とは思えません。

単純に、観光局は新しくできた部署で力が弱く、
水産を管理するような古参の力ある部署には何も言えないのかなとか思ってしまいました。

「おもてなし」「観光立国」・・・本当にやる気があるのなら、
真剣に全体最適を考えられる人が進めていかないと、
4,000万人、6,000万人なんて目標は、届かない数字になってしまいます。

悲しいかな、東京は観光という点においてどんどん地方においてかれてしまう気がします
大都市・入り口というものすごいアドバンテージを持ちながら・・・。

 

「新しい市場は観光通路もあって整備されてますから!」なんてことを聞くけど、
誰が、そんな整備された場所に魅力を感じるのでしょうか。
旭山動物園張りに魅力的な見え方がするような作りをしてるのでしょうか。

自分が観光側の立場にいるからということもありますが、なんか違和感を感じます。

「おもてなし」と言われて、
やれボランティアガイドを組織しよう、やれ多言語で看板を表示しよう、
なんて言う表層的な活動に目が行くがちです。
が、もっと求められてるのはそこにいる人・モノの、
ホントに面白い一面をどう見せるかってことなんじゃないかと思うのです。

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そこには、絶対、
商業的価値を残しながら、観光的価値を高めていく打ち手もあるわけで、
頭を絞って知恵を出していく分野なんじゃないかなと思ったりしてます。

そこに自分たちも絡んでいけるように、
自分たちのサービスを磨きながら経験を積んで、
インパクトを与えていかなきゃと、危機感を感じた一日でした。

 

あーそれにしても、築地で買ったマグロは美味しかった。

築地万歳。

2310

日系損保、外資系コンサルティングファームを経て、2012年、結婚を機に夫婦で365日世界一周。その後、日本と世界をつないで楽しい世の中を創れないかと観光で起業。日々試行錯誤中。趣味は旅行と食べ歩き。世の中にちゃんと付加価値をうみだしていきたい。ワクワクする世界を創っていきましょう。

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