下手な面接より、1冊の本を語り合った方がよい!?

仕事論

人財を採用するときの面接って本当に難しいなと思うんです。

下手に、「なんでうちの会社に興味を持ったんですか?」と聞いても、用意された回答を聞くだけでその人となりはなかなかわからない。
「将来どうなりたいですか?」と聞いても、わからなかったり、教科書的回答だったり。

だったらいっそ、下手な質問より、一冊の本について話すほうが、その人の思想って理解できるんじゃないかなと思いました。

 

 

同僚が一緒に働き始めた人におススメの本を貸して、よく感想を聞きます。

「どこで泣けた?」と。

その反応を見ながら、同じ本を読んでも、人によって感想ってだいぶ違うんだなぁと感じるのです。

 

「どこでっていうか、泣く場所あるんですか?」みたいなケースもありますが、
共感できるポイントが一緒の人とは、同じ方向を向いて手を取り合っていける気がします。

 

もちろん、新しいものって「多様性からの連帯」によって生まれることも多く、
同じ方向を向いている人ばかりじゃないほうが新しい化学反応が起こることもあると思います。

でも一方で、企業の文化的なものも大事だと思っていて、
思想が似ている人と歩んでいったほうが、より遠くに行けるはずです。

 

例えば、仕事に対するスタンスをどう考えているのか、とか。
どういうスタイルに憧れているのか、とか。

 

最近(ちょっと前からですが)、ワークライフバランスという言葉をよく耳にしますが、
言葉そのものの意味はさておき、この風潮に個人的には違和感を覚えています。

多くの人が、「ワーク」は義務で面白くないもの、「ライフ」は権利で楽しいもの、ってとらえる傾向があり、
ワークライフバランスという言葉を使って推進しようという動きには、
なるべく「ワーク」を抑えて、「ライフ」を充実させよう、というニュアンスが多分に含まれているからです。

ただ観光業においては、仕事「ワーク」とプライベート「ライフ」は切っても切り離せないものです。

観光地に下見に行くのと、遊びに行くのとでは、殆ど変わらない。
遊びに行って得た情報を、ゲストに伝えて喜ばれている姿を見るのは日常茶飯事です。

プライベートでも、常に、仕事に活かせる刺激を吸収し、仕事においても、常に、楽しむ姿勢を持つ。
個人的には、「ワークライフバランス」ではなく、
ワークライフブレンド・ミックスをしながらいかにバランスをとるかだと思っています。

物理的なオン・オフの切り替えはしながらも、意識は常にオンでいてほしい。

ストイックに、ライフを楽しみつくしながら、
ワークで世の中に価値を生み出し続ける、そんな姿勢の人と働きたいなと思っています。

 

そんなことを思っていますが、
人によっては、他の企業の話を読んで、「この考え方は昭和だな」と思う人もいるでしょうし、
「こんなストイックに働くなんて自分の目指している方向と違う」と感じる人もいるでしょう。
「会社の人と飲み?え、やだ。プライベートはプライベートだし」っていう人も結構見てきました。

 

 

それでいいと思うんです。
結局、就職なんて「採用する側・される側」「働いてやる場、働いてもらう場」ではなく、
「働いてやる側、採用する側」「働いていただく場、働かせていただく場」です。

要は両者がお互いを知って、お互いが判断できればいい。

そう感じているので、まだ試してみてはいないけど、
次働きたいと思ってくれる人とは、こんな本を題材に、感想を話し合ってみたいなと思いました。

こういう本が好きなタイプ、自分たちは勝手に合う気がしています。

 

 

経営者とは

海賊と呼ばれた男

人を動かす

新・観光立国論

 

コメント