羅針盤航海月誌2025年1月「過去最多3600万人8兆円越え!/観光庁事業の公募まもなく ほか」

羅針盤航海月誌

本投稿は月1回、株式会社羅針盤の役職員が名刺交換させていただいた方にお送りしているメールを転載したものです。バックナンバー等はこちらからご覧いただけます。

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あけましておめでとうございます!
株式会社羅針盤代表の佐々木文人です。

新年のご挨拶が遅くなりましたが、今年最初の羅針盤航海月誌をお届けします。
昨年も多くの方にお世話になり、とても充実した一年になりました。今年は更に新しい景色を見るべく、航海を続けていきます。

株式会社羅針盤では、宿泊管理事業、トラベル事業、着物レンタル事業、地域プロデュース事業とインバウンド領域において多岐にわたる事業を展開しておりますが、皆様のインバウンド領域での事業のヒントや弊社との協業のきっかけになればと思い、月1回程度の情報共有を「羅針盤航海月誌」と称してお送りさせていただければと思います。

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1.2024年の訪日外客数公表!12月は348万人で、累計は3,686万人!消費額は8兆円越え
2.最近1か月のインバウンド動向「観光庁予算決定概要/NYタイムズ2025年に行くべき52か所/宿泊税最大1万円!?」等
3.羅針盤からのお知らせ:各事業部からの情報発信
4.おわりに

お時間ある時にお目通しいただき、何かございましたら、お気軽に担当者あるいはHPよりご連絡いただけると嬉しいです。
https://compasscorp.jp/contact/

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1.2024年の訪日外客数公表!12月は348万人で、累計は3,686万人!消費額は8兆円越え

通年の数字が分かったうえに過去最高だったこともあり、ニュースでも大きく取り上げられておりますが、昨日1月15日、日本政府観光局から訪日外客数が、観光庁からインバウンド消費動向調査が発表されました。

12月は3,489,800人で、前年同月比で27%増となり、年の累計は36,869,900人となり、過去最多となりました。

これまでのトレンドとして、先月の航海月誌で3,650万人越えが見込まれると触れましたが、12月は350万人に届きそうな勢いで過去最高となり、通年で3,700万人間近です。

出典:訪日外客数報道発表資料
https://www.jnto.go.jp/news/_files/20250115_1615.pdf

国別に年間の訪日外客数TOP5を見ると、韓国、中国、台湾、米国、香港という定番の顔ぶれでした。
特に中国は2023年比で+187%という成長で回復が印象的だった一年でした。
ただ、2019年と比べると、まだ72%ということで、2025年は更なる回復が見込まれます。

先週、JTBさんによる2025年度の推計で4,000万人越えが見込まれるというニュースもありましたが、10%成長で届く水準でもあり、現実味を帯びてきました。個人的には、中国の回復だけで4,000万人に迫るので、実際には4,200万人を超えてくるのではと感覚的には感じています。

また、消費動向調査の速報も出ましたが、インバウンド旅行消費額は8.1兆円とこちらも過去最高を記録し、昨年比で+53%と、大きく伸びました。あらためて、なかなか他にない成長産業だと感じています。


出典:インバウンド消費動向調査
https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001856155.pdf

インバウンド消費額の年間TOP5を見ると、中国、台湾、韓国、米国、香港と続きます。

訪日外客数と消費額で順位が変わってきています。

インバウンドでビジネスをする時のターゲット選定に対し、単に国籍別の人数を見るのではなく、消費単価をみること、また、個票データも公開されているので、何にどのくらい使っているのかを見ていくと、より市場を解像度高く掴め成功確率をあげていくことができます。
ちなみに消費単価TOPはイギリス(38万3千円)で、次いでオーストラリア、スペイン、と続きます。このあたりをま平均滞在日数で割ってみたりすると、1日あたりの単価も見えてきます。

なお、毎回恒例出国日本人数については、118万人で、2019年比では69.3%でした。年末年始9連休の効果は1月に出てくるのでしょうか。先月より割合的に悪化したのは個人的には意外でした。

海外旅行とインバウンドは両輪だと思っていますし、旅行って、教育要素としても大きいと思っているので、もっと多くの人に海外に出て欲しいと切に願います。

2.最近1か月のインバウンド動向「観光庁予算決定概要/NYタイムズ2025年に行くべき52か所/宿泊税最大1万円!?」等

先月補正予算事業の公募等をお伝えしましたが、年末は次年度の予算等も見えてくるタイミングでした。
政局が動く中でいつ予算が決まるのか、、、それ次第で次年度の事業時期も後ろ倒しになってくるので気になるところです。

■令和7年度観光庁予算決定概要

https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001854639.pdf

昨年12月27日に、観光庁関係予算決定概要が公表されました。
前年度の503億に対して、今年は530億円でした。
補正予算も大きな規模なので、今回の公表でどうこうということでもないですが、旅客税も増えていく中で今後の予算をどこに投入していくかは気になるところです。

■NYタイムズ「2025年に行くべき52か所」に富山と大阪

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB082UU0Y5A100C2000000/
https://www.nytimes.com/interactive/2025/travel/places-to-travel-destinations-2025.html

一昨年に盛岡が選ばれ、昨年は山口が選ばれたNYタイムズによる「今年いくべき52か所」が発表されました。
今年選ばれたのは富山と万博が行われる大阪。

富山は、自分も数年前に立山とご縁頂いて以来、富山市や高岡市にも足を運ばせていただいているのですが、本当に素敵なところで今後が楽しみです。

■京都市の宿泊税、最高1万円に引き上げへ 税収2倍以上

京都市の宿泊税、最高1万円に引き上げへ 税収2倍以上 - 日本経済新聞
京都市は14日、宿泊者に1泊当たり200〜1000円を課している宿泊税の最高額を1万円に引き上げる方針を発表した。実現すれば定額制では全国で最高額となる。宿泊税収は現行の倍以上の約126億円になる見通しで、交通インフラの整備といったオーバー...

日本全国で宿泊税の議論は進んでいますが、最新は京都からのニュース。
まだ決まってはいませんが、価格帯別に6段階に分け、1泊10万円以上の宿泊施設では、1万円の宿泊税を取るということ。

定額か定率か、という議論はありますが、ダイナミクスプライシングが進む中で定率性ってオペレーションコストも高そうなので、このような形で段階を分けた定額制は一つなのかな、と思いましたし、「稼いでちゃんと投資をしていく」という姿勢は民間でもDMO・行政でも必要な方向性だなと感じました。

■観光庁「地方創生プレミアムインバウンドツアー集中展開事業」「地域観光魅力向上事業」の1次公募予定が公開

先月、補正予算の決定と共に公開された今年度の通称「特別体験事業」「観光新発見事業」の後継事業が、事務局公募が始まるとともに1次公募のスケジュール感も公開されました。

https://www.mlit.go.jp/kankocho/kobo03_00004.html
https://www.mlit.go.jp/kankocho/kobo05_00028.html

・地方創生プレミアムインバウンドツアー集中展開事業:2月6日‐3月14日
・地域観光魅力向上事業:3月3日‐4月18日

次年度の取組において、全体戦略やガイド育成・ツアー造成・プロモーション・OTAの活用・モニターツアーの設計等ご相談がありましたら、お気軽に地域プロデュース事業部までお問い合わせください。

3.羅針盤からのお知らせ:各事業部からの情報発信

こちらのコーナーでは羅針盤からこの1か月のプレスリリース等を共有させていただいております。

年末年始を挟んでいることもあり、会社としてもプレスリリースはございませんでした。
本年度もワクワクするリリースを今後発信していけるよう、全社邁進していきます!

羅針盤各事業部からの情報発信について共有します。

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▼宿泊管理:2025年に向けて、福岡県で民泊を運営したい!おすすめのエリアは?https://www.compassstay.jp/blog/fukuoka_recommended_areas

▼求人広報Wantedly:【新年のご挨拶】2025年もよろしくお願いいたします!https://www.wantedly.com/companies/compasscorp/post_articles/948546

▼Media:英語圏に向けた情報発信を行っています(英語)
https://blog.japanwondertravel.com/

▼JapanWonderGuide:JWG交流会開催@2025年1月20日@東京、29日@京都【有料】
前回は8月に東京で開催して好評だった、ガイド同士、ガイドとエージェントのネットワークの場JWG交流会を行います!こちらは、ガイド・エージェント共に会員を対象にした企画ですが、興味ある方は是非詳細をご覧ください。

ガイドとのネットワーキングに興味ある方は賛助会員になる価値あると思いますし、エージェントを探したいガイドの方もいい機会になると思います。ガイドを盛り上げていきたいという想いに共感いただける方、是非ご連絡ください。
https://campus.japanwonderguide.com/agent2025winter/

4.おわりに

インバウンドの成長というのは本当に目を見張るものがあります。

一方で、「インバウンド業界」というものが存在するかというと、インバウンドとはあくまでターゲットの話をしているだけであり、ほぼすべての産業にまたがって関わってくるテーマのようなものだと感じています。

羅針盤は主に、宿泊や旅行・観光に関わる領域に現在関わっておりますが、この機会を、ブームではなく、トレンドとして、日本の活性化に繋げていかなくては、と、統計の発表を受け、気持ちを新たにしております。

今年は、より多くの事業者が「インバウンド」への参入を加速してきます。
今は市場全体を拡げるタイミングでもあるので、競争より共創を、競合というより協業を、していくことが、より早い成長に繋がっていくと考えているので、何かございましたらお気軽にお声がけください。

個人的には2025年は後厄にあたる年になることもあり、3年目の厄払いから1年が始まりました。

本日も読んでいただきありがとうございました!
日本の観光を皆で盛り上げていきましょう。
本年もよろしくお願いします。

佐々木文人
株式会社羅針盤 代表取締役
X(旧Twitter)アカウントはこちら→@sasakifumito

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