羅針盤航海月誌2025年2月「1月は単月過去最高378万人/官公庁事業続々公募開始/文化庁「日本遺産オフィシャルパートナーシップ」締結 ほか」

羅針盤航海月誌

本投稿は月1回、株式会社羅針盤の役職員が名刺交換させていただいた方にお送りしているメールを転載したものです。バックナンバー等はこちらからご覧いただけます。

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おはようございます。株式会社羅針盤代表の佐々木文人です。

昨日、1月の訪日外客数の発表がありました!詳細は後述しますが、単月過去最高378万人でした。
ちょっと気になって、3月末の京都の宿の料金を調べたところ、カプセルホテルで1万円という状況でした。
過去の傾向をみると4月はさらに多くの訪日旅行者を迎えることになりそうです。

一方で、日本人がなかなか旅行できない時代が近づいている懸念もあります。

その為には、日本がもっと活気づいていく必要があります。
今、日本全体で寒波が到来しておりますが、それを吹き飛ばす熱い存在を目指していきます!

株式会社羅針盤では、宿泊管理事業、トラベル事業、着物レンタル事業、地域プロデュース事業とインバウンド領域において多岐にわたる事業を展開しておりますが、皆様のインバウンド領域での事業のヒントや弊社との協業のきっかけになればと思い、月1回程度の情報共有を「羅針盤航海月誌」と称してお送りさせていただければと思います。

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1.2025年1月の訪日外客数公表!1月は378万人で、単月過去最高!中国、韓国、台湾が牽引!
2.最近1か月のインバウンド動向「官公庁事業続々公募開始/タビナカ体験予約klook、1億ドルの資金調達/全国通訳案内士合格発表」
3.羅針盤からのお知らせ:文化庁「日本遺産オフィシャルパートナーシップ」締結、ウェビナー「通訳ガイドが高収入を得るための戦略」等
4.おわりに

お時間ある時にお目通しいただき、何かございましたら、お気軽に担当者あるいはHPよりご連絡いただけると嬉しいです。
https://compasscorp.jp/contact/

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1.2025年1月の訪日外客数公表!1月は378万人で、単月過去最高!中国、韓国、台湾が牽引!

昨年3,686万人と過去最高を記録しましたが、2025年も凄いスタートでした。

1月は3,781,200人で、前年同月比では 40.6%増となった。過去最高であった 2024年12月の3,489,800人を大きく上回り単月過去最高を記録し、単月として初めて370 万人を突破しました。

前年同月比で27%増となり、年の累計は36,869,900人となり、過去最多となりました。

グラフを見ると、1月のマークが左上にポツリ、と。
1月は例年そこまでピークの月ではないのに、物凄い伸び率です。

出典:訪日外客数報道発表資料
https://www.jnto.go.jp/statistics/data/_files/20250219_1615-1.pdf

中華圏の旧正月が、昨年は2月10日だったのが今年は1月29日だったということも大きな影響と考えられていますが、2017年も1月28日だったと考えると、コロナ前からの大きな成長も見て取れるかと思います。

なお、韓国、台湾、オーストラリアは単月過去最高だったとのことで、旧正月に加え、ウィンタースポーツ需要も定着してきた様子も伺えます。
先日訪問した長野のあるレイクリゾートでも、これまで欧米豪は殆ど来ていなかったものの、600名を超えるオーストラリアからのゲストが今年度は来たとのことでした。

また、1月は、中国が韓国を超え最多訪日外客数でした。なんと中国は昨年度比で+135%という驚異的な伸び率です。
もちろん春節というタイミングを考慮しても、昨年までの落ち込み具合と比べてだいぶ回復してきた様子が伺えます。

一方で、「体感として過去最高を感じます?」と昨日聞かれたのですが、正直なところ東京で生活をし、東京や京都を中心にツアーや宿泊事業を展開している身としては、そこまでの勢いを感じなかったというのも正直なところです。

「1月の成長をけん引していた、中国・韓国・台湾の方々はどこに訪問していたのか?」

宿泊統計が出てくるのは楽しみです。日本各地に分散しているのだとすると何よりのことだと思います。

ちなみに、今月から、2019年比の数字が日本政府観光局のリリースで記されなくなったのも印象的でした。
もう完全にコロナ後の世界になった象徴かとも思いますし、インバウンドに関しては比較の必要もなくなりました。

ただ、継続して追っているアウトバウンドの数字は注視していく必要があると感じています。

1月の出国日本人数は912千人と2024年比で8.8%増とのことでした。
ただ、2019年の1,452千人と比較すると62%に留まっており、「え、8月から12月にかけて7割まで回復してきたじゃん」っていう水準からすると、悪化している結果になっていました。

国際線は、往路復路共にインバウンドの需要で埋まるという考え方もありますが、日本人が旅行しなくなっている現実は観光業として重い課題だと感じています。

2.最近1か月のインバウンド動向「官公庁事業続々公募開始/タビナカ体験予約klook、1億ドルの資金調達/全国通訳案内士合格発表」

■官公庁事業続々公募開始

前回も観光庁予算の話等をしましたが、新年度が近づくにつれて動きも活発化してきています。
羅針盤では、やまとごころさんが提供する観光・インバウンド入札naviから入札情報を得ているのですが、日々届く新着入札件数の推移をみるとこの一週間で急増しているのが見て取れます。

各自治体での案件の公募が始まったというのもあります。中でも継続性が重要なSNS関連の事業が多い印象はありますが、事業者が自社事業に活用できる日本全国で応札機会のある公示もはじまっているので、観光に取組まれる方は是非検討してみてはいかがでしょうか。

▼観光庁「地方創生プレミアムインバウンドツアー集中展開事業」
https://premium-tour.go.jp/

▼環境省「国立公園における感動体験・アドベンチャートラベル創出事業」
https://www.env.go.jp/press/press_04356.html

まもなく公募↓

▼観光庁「地域観光魅力向上事業」
https://miryoku.go.jp/

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■タビナカ体験予約「Klook(クルック)」、新たに1億ドルの資金調達
https://www.travelvoice.jp/20250212-157166

「香港拠点のタビナカ体験予約「Klook(クルック)」は、国際的な成長投資会社ヴィトルヴィアン・パートナーズ(Vitruvian Partners)が主導する1億ドル(約153億円)の資金調達を行った。」

調達金額が153億円との報道でしたが、類型調達額は10億ドル(1500億円)を超えています。
グローバルOTAの戦っている資金の規模感を改めて感じさせられるニュースでした。

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■全国通訳案内士合格発表
https://www.jnto.go.jp/final_guide_gokauksha_2024.pdf

2月7日に全国通訳案内士の合格発表がありました。
受験者3,849名に対し、合格者は385名ということで合格率は10%でした。

合格された皆様、おめでとうございます!!

▼合格者の名前は官報で確認可能です
https://search.kanpoo.jp/r/20250207g25p351-17/#%E5%9B%BD%E5%AE%B6%E8%A9%A6%E9%A8%93

コロナ禍の2021年度より合格者数は多かったものの、相変わらずの受験者数の低迷と、合格者の少なさに課題を感じています。
一方で、意外と資格を持たずに活躍されているガイドの方が試験にチャレンジしているという話も耳にして、今後違うフェーズに突入していく期待感も感じています。

3.羅針盤からのお知らせ:文化庁「日本遺産オフィシャルパートナーシップ」締結、ウェビナー「通訳ガイドが高収入を得るための戦略」等

こちらのコーナーでは羅針盤からこの1か月のプレスリリース等を共有させていただいております。

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▼文化庁と「日本遺産オフィシャルパートナーシップ」を締結
https://compasscorp.jp/news/523/

羅針盤では、これまでも日本遺産認定地域においてガイド育成などに取り組んできたところですが、「日本遺産オフィシャルパートナーシップ」の締結により、地域プロデュース事業を中心にこうした取り組みをさらに加速させるとともに、地域ごとの豊かな日本の魅力を広く国内外から訪れるゲストに伝え、体験していただくことで、日本各地の活性化につなげてまいります。

▼全国賃貸住宅新聞に掲載頂きました「羅針盤、民泊・無人ホテルの運営代行」
https://www.zenchin.com/news/content-3679.php

外国人向け観光サービスの提供を行う羅針盤(東京都中央区)は、民泊・無人ホテルの運営代行サービス「COMPASS STAY( コンパスステイ)」を展開する。外国人向けに事業を展開してきたノウハウを生かし、運営代行の受託室数を拡大します。

▼ウェビナーの開催
https://youtu.be/aQqr6J3mb00?si=oAGtIzt73DWlOhIk

羅針盤が運営するガイドコミュニティJapanWonderGuideでは、ガイド文化を日本に創るべく取り組んでおりますが、先日「通訳ガイドが高収入を得るための戦略」と題したウェビナーを開催しました。
「30代で1,000万円」は一つの目標でしたが、実現できるガイドが出てきていることは希望でした。良ければ是非ご覧ください。

そして、明日も若手ガイドに焦点を充てたウェビナーを開催予定なので、是非ご覧ください。
https://japanwonderguide.com/new_generation_guide1/

4.おわりに

あっという間に、2月も下旬です。
時が経つのは早いものです。

昨年の後半から観光庁の「地方部における観光コンテンツの充実のためのローカルガイド人材の持続的な確保・育成に向けた有識者会議」というものに参加させて頂いています。

ガイドを活用した観光コンテンツは全ての旅行者にご利用いただけるものではないと感じておりますが、地域の魅力を伝えファンをつくっていく過程で、また、地域の資源・魅力を活用して経済的対価を得るためには欠かせない存在だとも思っています。

羅針盤は、ガイドの方々との知見は、トラベル事業・地域プロデュース事業を通じて、現場で相当蓄積してきました。
そうしたノウハウを共有することで日本の観光活性にも貢献していければと思っています。

年度内に取りまとめが行われる予定です。また、追って内容は共有させてください!

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本日も読んでいただきありがとうございました!
日本の観光を皆で盛り上げていきましょう。
本年もよろしくお願いします。

佐々木文人
株式会社羅針盤 代表取締役
X(旧Twitter)アカウントはこちら→@sasakifumito

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