本投稿は月1回、株式会社羅針盤の役職員が名刺交換させていただいた方にお送りしているメールを転載したものです。バックナンバー等はこちらからご覧いただけます。
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おはようございます。株式会社羅針盤代表の佐々木文人です。
年度末、桜シーズン直前、観光業界に関わっている方々は、民間・行政どのような立場でも繁忙期真っ只中の方が多いかと思います。そのような中、お時間取って目を通していただきありがとうございます!
先月、「3月末の京都のカプセルホテルが1万円だった」と書きましたが、先週見たらカプセルホテルが2万円弱になっていて、、、色々考えさせられました。東京滞在もドミトリーで1万円以上という状況です。
元々3月末・4月上旬は、春休みに加え、新社会人の入社式・研修等もあり、東京は混む傾向にはありましたが、ちょっと異常な状況です。
さて、株式会社羅針盤では、宿泊管理事業、トラベル事業、着物レンタル事業、地域プロデュース事業とインバウンド領域において多岐にわたる事業を展開しておりますが、皆様のインバウンド領域での事業のヒントや弊社との協業のきっかけになればと思い、月1回程度の情報共有を「羅針盤航海月誌」と称してお送りさせていただければと思います。
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お時間ある時にお目通しいただき、何かございましたら、お気軽に担当者あるいはHPよりご連絡いただけると嬉しいです。
https://compasscorp.jp/contact/
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1.2025年2月の訪日外客数公表!訪日外客数は325万人で2月過去最高!
単月過去最高を記録した1月に続いて、2月も順調な推移でした。
前年同月比では 16.9%増で、2月として過去最高であった2024年の2,788,224 人を大きく上回り同月過去最高を記録し、また2 月として初めて300万人を突破した。
中華圏における旧正月(春節)休暇が 2 月初旬まで続いたことや、ニセコ・白馬・野沢温泉をはじめとするスノー需要が高まる時期であったことが押し上げ要因と言われています。

出典:訪日外客数報道発表資料
https://www.jnto.go.jp/statistics/data/_files/20250319_1615-1.pdf
先月、1月が大幅に伸びたのは、「中華圏の旧正月が、昨年は2月10日だったのが今年は1月29日だったということも大きな影響」と書きましたが、それでも大きく伸びたのには力強さを感じました。
ちなみに、国別にみると韓国・中国・台湾の順番でゲストは訪れています。
欧米豪のゲストを都市部で向かえていると、1-2月は閑散期の印象があるのですが、やはり統計的に東アジアが多くを占めていることもあり、今年は東アジアに対する解像度を個人的にもあげていきたいなと感じたところです。
地域別の概況を見ると、チャーター便、期間限定増便等に触れられている市場が多く、更なる市場拡大には蛇口となる航空便の対応が不可欠だな、ということを改めて感じます。地域としてコンテンツを充実させることももちろん大事ですが、そうした取り組みを官民一体となって取り組んでいくことが求められそうです。
なお、継続して追っているアウトバウンド(出国日本人数)の数字を見ると、2月は1,181千人で2024年比で20.7%増とのことでした。2019年の1,534千人と比較して、76%まで回復した状況です。昨年は7割程度まで回復したのに1月は62%に留まっておりましたが、だいぶ回復したようです。昨年秋に、「国内旅行の価格が上がることで、相対的に海外が戻るのでは」と記しましたが、春休みの関東・関西の宿泊費を見ると、より海外旅行が戻ってくる気配を感じています。
2.最近1か月のインバウンド動向「続・官公庁事業続々公募開始/「交通空白」解消に向けた取り組み/現在に日本のパスポート保有率は?」
■続・官公庁事業続々公募開始
前回ご紹介した、「地方創生プレミアムインバウンドツアー集中展開事業」(通称プレツー)は先週締め切りましたが、この1か月で他の事業の公募も始まっています。
▼締切:4/18(金) 観光庁「地域観光魅力向上事業」
▼締切:4/11(金)17:00 文化庁「令和7年度全国各地の魅力的な文化財活用推進事業」
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/joseishien/zenkoku_katsuyo/94166701.html
現在、事務局の選定中・公募中という案件も複数見られることから、さらに次の1ヵ月で多くの事業の公募が始まりそうです。
羅針盤としてお声がけいただいたりする印象からすると、昨年より相当な地域・事業者が早いタイミングで動き出している印象があります。
1件定量的な数値で確認できる事例をご紹介すると、今週観光庁「能登半島地震からの復興に向けた観光再生支援事業」における採択結果が公表されました。
https://www.mlit.go.jp/kankocho/kobo12_00019.html
17事業が採択されたのですが、応募したのは82件だったようです。約2割という採択率もさることながら、能登半島で82件の応募があったという数に驚きました。これ、全国で応募している事業の応募数はどうなってるんだろう、と。
事業で国の予算を貰うことが目的化せず、本当に地域・観光の発展に寄与する事業が多く実現することを願うばかりです。
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■「交通空白」解消に向けたパイロット・プロジェクト 第1弾を公表
国土交通省から、官民の総力をあげて「交通空白」解消に向けた取り組みを推進する「交通空白」解消・官民連携プラットフォームの取組として、「交通空白」解消に向けたパイロット・プロジェクト第1弾が発表されました。
とても素敵な取り組みだな、と感じる一方で、こうした流れに乗った事業者が競争優位性を構築しやすくなり、民間の健全な競争環境ではなくなる面も懸念されます。観光領域においても、官民の連携・役割分担は今後の論点にもなりそうです。
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■パスポート保有6人に1人どまり 24年発行382万冊と低迷
外務省は20日、2024年に発行されたパスポートは382万冊だったと発表した。同年末時点で有効なパスポートの累計は2164万冊で、保有率は17.5%だった。4〜5割の韓国や米国を大きく下回る。円安による渡航費用の高騰や若者の意識変化などが背景にある。

多くの国に訪問できることから「日本のパスポートは最強だ」と旅行者界隈では言われるのですが、保有率は低下傾向。統計でも出国数に言及していますが、日本の国際交流を考えると大事な指標です。
3.羅針盤からのお知らせ:「きものレンタル wargo」が着物撮影プランを提供開始!/「『OTAに掲載する』それだけで売れるわけがない!」等
こちらのコーナーでは羅針盤からこの1か月のプレスリリース等を共有させていただいております。
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▼「きものレンタル wargo」が着物撮影プランを提供開始!「AMI PHOTO」との提携により、本格的な着物写真が撮れるプロカメラマンをオンライン完結で手軽に手配

全国に8店舗運営する「きものレンタル wargo」と、株式会社aMi(本社:東京都港区、代表:藤井 悠夏、以下aMi社)が運営するプロのカメラマンをマッチングするプラットフォーム「AMI PHOTO」と協業を開始。プロのカメラマンによる本格的な着物フォトが手軽に撮れる新たな着物撮影同行サービスを提供いたします。
日本人のみならず、インバウンド観光客に対しても着物での観光体験をより上質なものにし、家族旅行や春休みの卒業旅行、その他卒入イベントにおける着物での思い出を素敵な写真に残していただきたいという想いから、2025年3月12日(水)より全国でサービスを開始します。
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▼地域プロデュースコラム「『OTAに掲載する』それだけで売れるわけがない!」公開

地域プロデュース事業部には「OTA掲載を支援して欲しい」という依頼を多く頂きます。ただ、載せれば売れると考えている人も多いのですが、売れる商品を創らないと、載せるだけでは売れないのが現状です。羅針盤では「売れる商品」の作り方・磨き方の知見が武器でもあり、あくまでOTA掲載に関しては、ゲストに届けるためのチャネルの一つにすぎません。
官公庁事業の提案にあたり、是非情報交換を希望される場合はお気軽にご連絡ください。
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▼ウェビナーの開催
羅針盤が運営するガイドコミュニティJapanWonderGuideでは、ガイド文化を日本に創るべく取り組んでおります。
この1ヵ月の間にも、若手ガイドに焦点を充てたウェビナーを開催し、アーカイブをYouTubeに公開しております。
是非ご覧ください。
地道な活動ではありますが、1月の交流会で「卒業したらガイドになります」という方がいたことはとても嬉しいことで、是非更にその流れを太くしていきたいと考えているので是非ご一緒しましょう。
4.おわりに
5年前の今頃はキャンセル対応に明け暮れていたかと思うと、多くのゲストからの問い合わせを頂いて、ありがたい毎日です。
そのような環境下、多くの企業で「採用」「人材不足」は向き合わなくてはならない課題になってきているように思います。
羅針盤も、この2年間で多くの力強い仲間が加わってくれましたが、更なる成長のために、魅力的な方との出逢いを常に探しています。
自社サイト、Wantedly、求人媒体、スカウトサービス、採用イベント、エージェント・・・、様々な方にお世話になりながら、進めておりますが、何事もどんどん挑戦してPDCAを回していくことが大事だと思っている中での新たな取り組みも始めました。
「観光最前線!築地を僕と一緒に歩きませんか」
https://www.wantedly.com/projects/2008428
応募するまで温度感があがっていないorちょっと足が一歩前に出ない、という方も一定数いるのではと思っての企画で、カジュアルランチのような機会ですが、羅針盤の色を足してみました。誰も集まらなかったら寂しさもありますが、Xで呼びかけたところ数名の方が反応してくださり、無事催行する予定です。
先々週くらいに思いついて30分くらいで募集開始して、今週末には実施。
「スピード最優先」「挑戦を楽しむ」
そうした、羅針盤バリューを小さなところから体現しながら、全社としても邁進していきます。
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本日も読んでいただきありがとうございました!
日本の観光を皆で盛り上げていきましょう。
本年もよろしくお願いします。
佐々木文人
株式会社羅針盤 代表取締役
X(旧Twitter)アカウントはこちら→@sasakifumito
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