本投稿は月1回、株式会社羅針盤の役職員が名刺交換させていただいた方にお送りしているメールを転載したものです。バックナンバー等はこちらからご覧いただけます。
----
桜前線が、日本北上中です。
春休みも終わり、桜も花びらが散り、一段落したという方もいれば、依然インバウンドと桜のピーク真っ只中という方もいらっしゃるかと思います。北海道はこれからでしょうか。
今年は、欧米豪に影響のあるイースター休暇が4月20日(2024年は3月31日)ということもあり、もう少し春のピークは続くかもしれません。
一方で、米政権の影響で不安定な日々も続いております。
さて、株式会社羅針盤では、宿泊管理事業、トラベル事業、着物レンタル事業、地域プロデュース事業とインバウンド領域において多岐にわたる事業を展開しておりますが、皆様のインバウンド領域での事業のヒントや弊社との協業のきっかけになればと思い、月1回程度の情報共有を「羅針盤航海月誌」と称してお送りさせていただければと思います。
―――――
1.2025年3月の訪日外客数公表!訪日外客数は349万人で3月過去最高!2025年1,000万人を突破!
2.最近1か月のインバウンド動向「結果も続々観光庁事業/ローカルガイド有識者会議とりまとめ公表/通訳案内士試験のガイドライン公開」等
3.羅針盤からのお知らせ:羅針盤からのお知らせ:タビナカサミット開催決定!/住宅新報にとりあげていただきました等
4.おわりに
お時間ある時にお目通しいただき、何かございましたら、お気軽に担当者あるいはHPよりご連絡いただけると嬉しいです。

―――――
1.2025年3月の訪日外客数公表!訪日外客数は349万人で3月過去最高!2025年1,000万人を突破
毎月、単月レコード更新中!ということで、3月も3,497,600人で、前年同月比では 13.5%増で、同月過去最高の記録となりました。凄い、の一言。
春の桜シーズンに⼊り多くの市場で訪⽇需要が高まったこと、東南アジアの⼀部の市場や中東地域ではイスラム教の断食明け休暇に合わせて海外旅⾏需要が増加したこと等により、東アジアは中国、東南アジアではインドネシア、欧米豪では米国を中心に訪⽇外客数が増加したことが今月の押し上げ要因とされています。
体感値として3月上旬は落ち着いていたものの、中旬くらいから、特にMLBの日本開幕戦あたりからは一気に東京の街に外国人が増えた感覚がありました。

出典:訪日外客数報道発表資料
https://www.jnto.go.jp/news/_files/20250416_1615.pdf
これで、2025年は3月までで10,537,300人となり、過去最速で1,000万人を突破したわけですが、こうなると気になるのは4,000万人を年間で超えるかどうか、というところ。
2018年は9月の自然災害、2019年は7月以降の日韓関係の悪化により後半失速していますが、2017年、2024年のトレンドだと、第1四半期からの伸びが期待されます。
自然災害や国際問題がなければ達成できるのでは、という楽観的な見方もありますが、自然災害は毎年のようにやってくるようになっていることに加え、米政権の不安定さもある中、経済が悪化すると旅行する余裕がなくなる可能性もあり、余談は許さない状況です。
なお、継続して追っているアウトバウンド(出国日本人数)の数字を見ると、3月は1,423千人で、2019年比で73%ということでした。先月の76%に続いて、安定して7割は超えてきたというところでしょうか。国内旅行(特に東京・京都の宿泊代)が高騰する中で、相対的に海外旅行のコスパがあがり、夏休みに向けて、もう少し戻ってきて欲しいところです。
観光庁も、外務省、一般社団法人日本旅行業協会と共同で「もっと!海外へ宣言」を発出したものこの1か月の動向でした。
https://www.mlit.go.jp/kankocho/news07_00007.html
2.最近1か月のインバウンド動向「結果も続々観光庁事業/ローカルガイド有識者会議とりまとめ公表/通訳案内士試験のガイドライン公開」等
先々月から、官公庁事業の公募の話を続けてきましたが、先週・今週・来週締切の案件に追われている方もいらっしゃるかと思います。そんな今月も最近1か月のインバウンド動向をお届けします。
■結果も続々官公庁事業
先月、観光庁「能登半島地震からの復興に向けた観光再生支援事業」の採択結果をお伝えしましたが、プレツー事業や他の事業も続々採択結果が発表されています。
採択された地域の皆様、おめでとうございます。
今回の事業において観光庁の応募件数は発表されておりませんが、観光庁の能登半島事業は17/82件だったのに対し、文化庁事業は67/82件、15/29件という採択率を考えると、文化庁の方が高い採択率です。
これは、知られていなくて応募数が少ないのか、使い勝手の問題なのか、たまたま事業の違いなのか、少し考えさせられる差異です。
▼観光庁「地方創生プレミアムインバウンドツアー集中展開事業」(通称プレツー):97件
https://www.mlit.go.jp/kankocho/page05_000263_00001.html
▼観光庁「令和7年度「地域観光資源の多言語解説整備支援事業」」:45件
https://www.mlit.go.jp/kankocho/kobo05_00040.html
▼観光庁「地域・日本の新たなレガシー形成事業」:5件
https://www.mlit.go.jp/kankocho/kobo04_00023.html
▼文化庁「令和7年度 日本博2.0を契機とする文化資源コンテンツ創成事業「最高峰の文化資源の磨き上げによる満足度向上事業(委託型)」」:67件
https://japanculturalexpo.bunka.go.jp/ja/info/85/
▼文化庁「令和7年度 日本博2.0を契機とする文化資源コンテンツ創成事業「最高峰の文化資源の磨き上げによる満足度向上事業(補助型)」」:15件
https://japanculturalexpo.bunka.go.jp/ja/info/84/
羅針盤として採択が決まった案件で後から、ガイド育成やOTA掲載等の相談を頂くこともあります。販売という結果へのコミットが部分的なかかわり方だと難しい場合もございますが、予算の中で出来る限りの支援をさせていただいておりますので、何かご相談があればお気軽にご連絡ください。
――――
■「地方部における観光コンテンツの充実のためのローカルガイド人材の持続的な確保・育成に向けた有識者会議」とりまとめの公開
ちょうど前回のメルマガを送った日に公開になったので、大分昔のことのようですが、3月21日にローカルガイドに関する有識者会議のとりまとめが公開されました。僕も後半は会議に参加させていただいたのですが、現状の課題が整理されたとりまとめになっているかと思います。
地域でガイド育成を検討される際は是非目を通してみてください!
https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001877395.pdf
https://www.mlit.go.jp/kankocho/seisaku_seido/local_guide.html
――――
■「観光庁研修テキスト」を改訂しました~通訳ガイドに必須の1冊!~
観光庁では、通訳ガイドがその役割を果たし、活躍できるような環境を整備することや、通訳ガイドの活用を促すことを目的とし、通訳ガイド制度を運用しています。
この度、全国通訳案内士試験(通訳案内の実務)の試験範囲等に活用されていた「観光庁研修テキスト」に、通訳ガイドを行う上において必要又は求められる観光情勢等に関する最新情報を反映するなど、ガイドの方にとってより有益となるよう、改訂しました。
https://www.mlit.go.jp/kankocho/news03_00013.html
資格を持っていない中でガイドとして活躍する「多様な主体の外国語ガイド」も増える中で、押さえておいた方がよい最低限の知識が「観光庁研修テキスト」でした。昨年の道路運送法のガイドライン改正等、重要な変更も行われている中で、改訂したテキストが公開されました。ガイドに興味ある方は、まず目を通してみていただくことをお勧めします。
――――
■2025年度全国通訳案内士試験のガイドラインが公開されました
年に1回行われる全国通訳案内士試験のガイドラインが公開されました。
去年と概ねスケジュールは同じようです。施行要領公開は5月下旬の予定。
興味ある方は是非、受験を検討してみては居kがでしょうか。

3.羅針盤からのお知らせ:タビナカサミット開催決定!/住宅新報にとりあげていただきました等
こちらのコーナーでは羅針盤からこの1か月のプレスリリース等を共有させていただいておりますが、羅針盤も桜シーズンを駆け抜けて、プレスリリースを全く発信できなかった1ヵ月でした。
反省です。
羅針盤や弊社が関わっている動向を一部ご紹介させてください。
――――
▼タビナカサミット開催日決定!募集開始【6月30日(月)@東京】
昨年のARIVALに参加して以来、日本でも同じようにタビナカ事業者の知見共有・ネットワーキングの場を創ることができたら、もっと業界が活性するのにと思ってきました。この度、想いを共にする方々と週1日30分の定例打合せを行ってきた中で、やっと形にして募集開始にこぎつけました。
第1弾で発表したのは4セッションですが、この方々以外にも多くの方に登壇の了承を頂いています。オンラインでも一部コンテンツは無料配信予定ですが、圧倒的お勧めは朝から晩までのフル参加です。当日は多くのタビナカ事業者の集まる場になることもあり、その方々に情報を届けたい協賛企業も受付中です。
詳細は上記リンクよりご確認ください
――――
▼住宅新報に掲載いただきました!
「羅針盤 民泊の開発から運営まで支援 旅の目的地自体を創出」
羅針盤(東京都中央区)は、大手不動産ディベロッパーなどと協業して〝民泊〟を軸に宿泊管理事業を伸長させている。企画や開発、運営までをトータルに支え、施設展開を拡大している。関連事業の着物レンタルや観光ツアーも合わせて提供し、インバウンド(訪日外国人)の期待に応えている。日本各地の魅力を発信し、観光立国の成長に寄与している。

(有料会員のみ全文見れるサイトになっております)
――――
▼【多言語ガイドサークル】Student Wonder Guideとは?現役大学生にインタビュー!
ガイドコミュニティJapanWonderGuideのYouTubeでは、2024年11月に発足した、現在10以上の大学から50名超の学生が参加するインカレサークルStudentWonderGuideに迫りました。関東を中心として、すでに通訳ガイドとして活躍している学生やこれからデビューを目指す学生が活動しています。
SWGの代表とガイドとして活躍するお二人の声を通じて、SWGの活動、通訳ガイドのお仕事について、ざっくばらんにお届けしています!
――――
4.おわりに
行政年度末、桜シーズンということもあり、怒涛の1ヵ月でした。
結果的に「ガイド」に関する話題が多くなった今回のメルマガでしたが、羅針盤としてのお知らせ、ではないものの、もう一つのお知らせしたいことは、ガイド育成に係る一般社団法人の立上げです。
名前を、「一般社団法人ガイドの力で日本の観光を盛り上げるプロジェクト」といい、通称「ガイモリ」です。
https://gaimori-pj.studio.site/
インバウンド向けには全国通訳案内士という資格が国家資格としてありますが、一般のガイド向けにはそうした制度がありません。
昨年3月1日の道路運送法のガイドライン改正を受けて、様々な可能性を模索する中で、「一般社団法人が認定するガイドであってもガイドライン改正の対象になる」という確認の元、ガイドのさらなる広がりを目指して、社団を立ち上げるに至りました。
JapanWonderGuideをはじめ、各通訳案内士団体やテーマごとのガイド団体と競合するつもりは毛頭なく、裾野を拡げることを目的とし、関わった人を様々なガイド団体・事業者に繋いでいくことができればと妄想しています。
インアウトバウンド東北の西谷雷佐さん@仙台、sokoiko!を展開している石飛聡司さん@広島と3人が発起人となって立ち上げたのですが、リアルに3人皆で集まったことがない状態からオンラインで公開会議をはじめて、10回の打ち合わせの結果、法人ができました。
その過程自体も、誰かの参考になれば、と思っています。
▼こちらが全10回の公開会議の様子です
https://www.youtube.com/playlist?list=PLGwvef5LA9RHsmqj_A1p3369F0Rix81cx
「旅の目的地を創出し、日本の観光をリードする」
羅針盤がそうした存在になれるよう、僕自身、精進します
――――
本日も読んでいただきありがとうございました!
日本の観光を皆で盛り上げていきましょう。
佐々木文人
株式会社羅針盤 代表取締役
X(旧Twitter)アカウントはこちら→@sasakifumito
▼過去の航海月誌はこちらから
https://2310.bunj.in/category/business/compass-report/
コメント