第10話 システムの自前でのアップデートの限界と外注

ツアー誕生ストーリー

僕たちは、第2話で触れたように、自分たちでつくったサイトで、スモールスタートした。

WordPressを使ってサイトを作って、問い合わせフォームがある程度の、ブログに毛が生えたサイトでスタートした後、WordPressを駆使して、マイナーグレードアップを続けていた。

しかしながら、ツアーの本数も増えてきたことに加えて、ガイドの方々が増えてきてアサインの業務も負荷があがる中で、システムを外注した時の話をしようと思う。

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ツアー誕生ストーリー
1万人を超えるゲストを迎えたツアーの誕生から現在までの7年の成長記録です。 ツアーの企画・運営に興味がある方は是非ご覧ください。ツアー造成・ガイド育成・販路拡大・OTA活用等のリアルが見えてきます。

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結構頑張っていた自前でのアップデート

「マイナーグレードアップ」と書いているが、振り返ってみると、独学・自力でそれなりの機能を持ったサイトを創ることが出来たと思っている。

WordPressを無料のテーマ・プラグインでつくっていると限界もあるが、本当に多くの人が使っているだけあって、様々なサービスが提供されている。

僕はその時いろんなテーマを検索した結果、envatoというサイトに辿り着き、ツアー用のテーマを活用することにした。

Adventure ToursTraveloというテーマを入れて試してみて、結局前者を使っていたように記憶している

3,000円に加えて、このテーマの購入で10,000円。(試行錯誤のため2つ買ったので+10,000円。64ドルとかなので、当時の相場で行けばもっと安い。)

これで、決済機能もカレンダー機能も付いた、ちょっとデザインも旅行サイトっぽくもあり、海外っぽくもあるサイトが出来ていた。

ぶっちゃけ、ガイドが個人でサイトをつくって運営するのであれば、十分すぎるサイトだったと思う。何十万もかけて外注するくらいなら、確実に自分でつくれるようになった方がいい。確かに手間ではあるのだけど、外注すると直ぐに変更することが出来なかったりと、いろんなコストが嵩む。
WordPressなら、ブログに毛が生えた程度の、簡単な操作性なので、誰でもすぐにいじれる。
(特に英語が分かれば、海外のテーマを販売しているサイトなども活用できるので幅が広がる)

WordPressは、「セキュリティが甘い」「重い」と言われることもあるが、WordPress以外が「セキュリティが固い」「軽い」かと言われると一概にそうでもない。

個人に限らず、ガイドは社内のメンバーが担当しているとか、アサインの人数も限られているのであれば、企業や組織であっても、これらのテーマを活用して作ったサイトで十分だと思っている。

アサインの効率化等を目指したシステムの外注

しかしながら、業務委託をさせて頂くガイドの方々増えてくる中で、当時は予定を聞いて、その予定をエクセルに入力を管理していて、そちらの運用の負荷も上がってきていた。

昨今「DX」なるカッコいいワードが世の中を賑わせているが、正直観光業界では、このエクセルでも偏差値50くらいだと思っている。でも、これはこのままでは持たない。

しかしながら、ガイドのスケジュール管理やアサイン管理に関しては、あまりにニッチな分野になってきてwordpressでの応用が効く範囲を超えているように思えた。

そこで、エンジニアの人を探すことにした。

これが、難航した。
今になっても、良いエンジニアをどう見分ければいいのかに難しさを感じてる。

こちらもシステムをそれなりに知ってれば、相手が話している内容を聞いて、凄いか普通かが分かるんだと思うけど、あまりに情報格差があって、みんな凄そうに見える。

でも、お願いしてみると、こちらが期待していたものが出てこない、なんてこともあった。

「小さく依頼してみて、うまくいくなら拡げてみるといいよ」

そんなアドバイスを貰いながら、Wantedly等で募集をかけて、こちらの思い描いているイメージを理解してくれる人を探していたところ、数カ月たって、旅が好きで、自身もAirbnb等を利用しながら旅行を良くするエンジニアと巡り逢った。巡り逢わせというのは運命だと思う。

結果、彼が開発を担ってくれることになり、ノットワールドのガイドの方は親しみがあったかもしれないが「Solidus」というシステムが誕生した。

とりあえずリリースしてから、様々な機能を付加していったのだけど、これにより、ガイドのスケジュール管理やアサイン管理もオンラインで実施していくことが出来るようになった。

大きな前進でもあった。

結局、フリーランスだった彼が自分の事業を興すことになり、ある程度立ち上がったのちに開発が一時休止になってしまうことになるのだけど、彼をもっと仲間に引き込めていたら、今どうなっていただろう、、、と頭をよぎることもある。

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