「小林賢太郎さん」事案で悪いのは誰なのか

今日ランチをしていて、
「ファンだったのに、開会式の担当を降りることになってテンションが下がりました」
という話を聞いて、小林賢太郎さんの今回のことを知った

「小林賢太郎さん」個人の認識はなかったし、話題になっているネタも知らないが、
十数年前にラーメンズの存在は知っていた

そんなにお笑い番組で「ちやほや」されてはいなかったものの、
MacがCMとして取り上げていた時でもあり、
知る人は知っている実力派のお笑い芸人という印象だった

今の報道だけみて「誰も救いようもない」ということは、明白なのだけど、
なんだかなぁって思うところでもある

自分自身のカミングアウトでもあるが、
ナチス・ドイツの大量虐殺が国際的にタブーだっていうことを認識したのは、
結構大人になってからのことだった

大学受験で、世の中的に言えば、世界史はそこそこ勉強したほうだと思う

そんな時の僕からすれば、ハワイのパールハーバーも、沖縄に上陸された時も、
東京に大空襲された時も、満州事変も、多くの人が亡くなった惨事だった

ドイツは第二次世界大戦において敗戦国のひとつという認識で、
アウシュビッツ、ナチスについてもそうした戦争の出来事の一つとして認識していた部分はあった
敗戦国として、どこか、負けた仲間という意識すら感じていたかもしれない

学校でも、塾でも、それ以上のことを教わった記憶は残っていない
(寝て聞いていないだけかもしれないので、ごめんなさい)

それから、ナチス・ドイツの件に関して、
凄い認識が変わった件については記憶に残っている

時は経ち、とある欧米系の外資系企業と一緒に働いていた時、
メンバーが、確か、ヒトラー関連の本を持って出勤していた

それを知った上司が、そのメンバーにものすごい激怒したと聞いた
その時「あぁ世界から見るとそうなんだな」というのを知った

もうアラサーだった気がするけど、大事なことを教えてもらった
自分から手に取るような本ではなかったけど、そもそもの認識がなかったので、
一歩間違えれば激怒される側だったかもと感じたのを覚えている

それから、より海外の人と知り合ったり、
実際にアウシュビッツにも訪問したこともあったし、
多くの海外からのゲストを受け入れるようになることになって、その認識は痛感した

そして今回の事案

一次情報にあたろうと思い、初めてではあるが当時のネタと思われる動画も見た
複数の記事に目を通した

このご時世、これをきっかけに解任されるのはやむを得ない

でも「解任して終わり」という話にしてはいけないと感じた

「言語道断」と首相が言ったことも対外的なメッセージとしては正しいと思う
でも、政府としての責任はないのだろうか、、、
多くの有識者・有名人の発言も、なんか正義を振りかざしているように聞こえてしまった

僕は、客観的にみれば、日本の教育を正面に受けて来て吸収してきた側だという自負もあるが、
そんな僕も欧米におけるナチスに対する価値観を知ったのは20を過ぎてからだった

当時の映像を見ても、みんな笑っていて、放送局は放送して、当時は批判が出なかった(のだろう)
あのMacですら、彼らをCMに起用していた(時系列までは認識できてないけど)

今から見て悪いことには違いない。それは100%間違いない
ただ、当時は認識が甘すぎた日本もあったんじゃないかな
それも否定しちゃいけないことだと思う

今の教育現場は分からないけど、
こうしたグローバルスタンダードを植え付けていくことは必要だと思うし、
時代が移り変わりゆく中での耐性を育んでいくことも必要だ

ダイバーシティが叫ばれて久しいが、
男女平等から、LGBTQへと興味関心は移ってこれからさらに先に行くと思う

10年後になって、
20年前にLGBTQを揶揄する発言を掘り返される人が出てくるのも想像にたやすい

感情的になるのは簡単だけど、
ダイバーシティって、そうした批判者も理解することを含めて、
ダイバーシティなんだと思う
文化的時系列的な相互理解が不可欠だ
誰にとっても息苦しさのない社会の実現を考えたら、
もっと意見の違う人に寛容になることが必要なんだと感じている

ある1時点のとある発言で、将来的に人が社会から抹殺される世の中って息苦しい

「言語道断だ」と切り捨ててしまう首相は、
部下のせいにして、自分の責任はないという上司のようにも見えてしまった

「彼の発言は本当に日本を代表して謝る。申し訳ない。
日本として未熟だった。すべてが私の責任だ。再発防止に手を打つ」と言えなかったのだろうか

そんなリーダーのもとだったら、頑張って、チャレンジしていこうと思えるけど、
何かあった時に「あいつのせいです。辞めさせます。」って言われる社会は萎縮を呼ぶ

彼が悪いのかなぁ、
彼だけが悪いのかなぁ、、、

ランチの時に「ブログの投稿気を付けてくださいね」と言われたけど、
それが僕の今のもやもやであり、思考のぐるぐるです

小林賢太郎さんは元々愛するファンに囲まれているんだなと
ランチの時にものすごく感じたのだけど、これから頑張ってほしい

小山田圭吾さんの過去の行動は許容できないし、
小林賢太郎さんの過去の発言は今は認められるものでもないけど、
久保建英選手のトラップの時点で痺れるものがあった得点に感動した

変な雑音に惑わされず、
オリンピックで多くの人の胸がアツくなる夏を期待しています

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