『しらかわでしかできない20のこと』とは

2014-05-03 12.04.24

このGWに、白河に帰省しようとしてたら、
まさにその前日にこの存在を知りました。

「しらかわでしかできない20のこと」

これも縁だと思い、新白河駅で手に取ってみました。

ロンドン生まれのシティガイド「Time Out」

そもそも、
なんで「しらかわでしかできない20のこと」が気になったか。

それはこれを発刊してるTime Outという存在があります。

そもそもは、1968年にロンドンで創刊されたシティガイドなのです。
地域密着でありながらグローバルに展開するメディアとして注目が高まり、
2012年にはロンドンオリンピックの公式トラベルガイドとして採用されました。

ちなみに日本上陸は2009年。
元タワーレコードの社長が、日本法人を設立してます。

それ以来、
「50 things to do in Harajuku」
(原宿でしかできない50のこと)
「88 things to do in Tokyo」
(東京でしかできない88のこと)
等といったコンテンツを配信してきました。

中身はともかく、コンセプトが分かりやすい。
世界的に知名度もあるし、
なんとなくまとまってるし、デザインきれいだし、
ちょっと注目しているメディアでした。

そんなTime Outが
「しらかわでしかできない20のこと」を出しているという。

都内ならまだしも、
「なんでしらかわ?」って思ったのが発端です。

というか、最初、しらかわって白川郷の方だと思いました。
だけど、中身を見ると、翌週帰省予定だった白河近辺だったんです。

なんでも「しらかわ」は、
白河市、西郷村、泉崎村、中島村、矢吹町、棚倉町、矢祭町、塙町、鮫川村の総称だとか。

単なる一地方であるしらかわに
Time Outが関わっていることに興味がわきました。

しらかわ「でしかできない」20のこととは?

ちなみに、
どんなことが取り上げられているのか。

「しらかわでしかできない20のこと」はこんな感じです。

001.【公園】しらかわのシンボルを見上げる。
002.【レストラン】田んぼ道で行列に並ぶ。
003.【ショップ】手土産にはだるまを添える。
004.【ショップ】醤油屋発のたまり漬けをかじる。
005.【公園】団子片手に桜に見とれる。
006.【レストラン】あかいので乾杯する。
007.【レストラン】出汁はキジで取る。
008.【ショップ】四季はラベルで感じる。
009.【ショップ】新作マフィンを頬張る。
010.【宿泊施設】焼き立てパンで目覚める。
011.【神社仏閣】2メートルの巨大地蔵を拝む。
012.【複合施設】大岩風呂で混浴する。
013.【複合施設】釣ったマスはその場で食らう。
014.【神社仏閣】130段の石段を登る。
015.【ショップ】ソフトクリームはダリヤ風味にする。
016.【ショップ】豆製品は鮫川で揃える。
017.【複合施設】宇宙のロマンを語る。
018.【レストラン】久慈川の鮎を極める。
019.【公園】圧巻の赤に包まれる。
020.【電車】無人改札をくぐる。

しらかわ「でしかできない」ことなのか、
疑問に感じる部分もありますが、観光地から飲食店まで、
幅広く取り上げられていました。
2014-05-07 19.36.14

しがらみを感じるコンテンツから感じたこと

「幅広く」と書きましたが、
エリア的も万遍なく取り上げられていました。

白河市:6
西郷村:2
泉崎村:1
中島村:1
矢吹町:3
棚倉町:1
矢祭町:2
塙町:1
鮫川村:2

そもそも、表紙に
「福島県『日本一の観光地づくり推進事業』」との文字。

大分、各市町村に配慮したんだなという雰囲気を感じました。

それと同時に、
「観光客が興味を持ちそうなもの」というより、
「自分たちがアピールしたいもの」ベースで組み立てられている印象を受けました。

ガイドマップという割に地図はざっくりし過ぎていて、
どういう人にどんなシーンで使ってもらうのかのイメージが湧きませんでした。
2014-05-07 19.22.13

これを見て、しらかわに行こうと思う人がどれくらいいるんだろう。
しらかわに来て、これを見ながら旅行する人がどれくらいいるんだろう。

僕たちの中でも、
「ここは行ったね」「ここが取り上げられているんだ」という会話はしたものの、
「ここに行きたい!」ってなりませんでした。

それはガイドマップの内容の問題なのか、そもそもの観光資源の問題なのか。
多分両方あると思うのですが、
どこの地方でも同じようなものが出来るんだろうなと感じながら、
地方の観光推進の課題を垣間見たような気がしました。

地方の観光の活性化につながるか

なんだかんだ違和感はあったものの、
流れとしてはとてもいい方向性だなと感じています。

財源は自治体と思いますが、
観光資源を見つめ直すいいきっかけだと思います。
加えて、「Time Out」というブランドを活用できる。
東京からの集客も一定見込めるかもしれない。

メディアとして、日本各地で同様のことが展開可能。
情報が蓄積できれば全国ガイドが作れる。

旅行客としても、
日本各地の情報を手軽に入手することが出来る。

地方の観光の活性化に貢献すべく、
自分たちもどこかの地方でコンサルティングとセットで
こういうガイドの作成に携わってみたいな、と感じたのでした。

コメント