スタバに垣間見たCS・ES向上を両立させた巧い一手

仕事論

何気にスタバが好きで、コンセプトストアに行ったりスタバもどきに行ったり世界各国でマグカップを買い集めてみたり1号店も本社も行ったり、とかなりのスタバマニアっぷりです。
そんな自分が、初めて訪れたあるお店で心躍る気持ちにさせられました。

それは、銀座のGinza Sixにできた、スターバックスリザーブバー

1,000円もするくっそ高いコーヒーの裏に、経営のヒントを垣間見ました。

スターバックスリザーブバー(Starbucks reserve bar)とは、
スタバの専門テイスターが厳選した、スターバックスリザーブコーヒーを提供してくれるお店です。

 

簡単に言ってしまえば、スペシャルなコーヒーが飲める場所です。
リザーブコーヒーが飲める場所は、日本中にいくつかあるのですが、
専門店、リザーブバーは、六本木と銀座の2店舗しかまだ日本にはありません。

そんな2店舗にいるのは、ブラックエプロンの店員さんのみ。

ブラックエプロンとは、その名の通り、黒いエプロンをした人ですが、
スタバの店員さんの中でも社内試験を通過した人だけがなれるコーヒーマスターです。

普通のスタバには、店舗に一人いるかいないか、という存在。
ブラックエプロンしかいない店内は壮観!

 

それはそうと、このお店、すごいなって思ったんです。

 

こだわりのお店だけあって、コーヒー豆から淹れ方まで希望を伝えることが出来ます。

 

そして、「淹れるところをご覧になりますか?」と聞かれ、希望をすればコーヒーを淹れているところを見せてくれます。
その間に、ブラックエプロンの方々が、コーヒーについて説明してくれるのです。

 

1,000円もすんのか、たっかいな、と思ったものの、
ここまで丁寧に接客をするんだったら、それくらいのコストはかかるし、
逆に、ここまで価値ある接客を受けれるんだったら、1,000円くらい払うのもありだな、と感じました。

しかも、何がすごいって、幼児連れて行って、幼児は騒ぎまくって走り回っていたのですが、
すれ違う店員さん、接してくれる店員さん、みんなが、笑顔で微笑み、語りかけてくれるんです。娘に。

担当してくれた人だけでなく、
ここまで全体からウェルカム感が伝わってきたのは久々でした。

それだけでもすげーなーって思ったのですが、
加えて、店員さんに他愛もなく「ブラックエプロンなのに、みんな若いですよね」って話を振ったら、
横の店員さんが、「私以外はみんな若いんですよ」と、軽く会話に加わってきてくれました。
それにかぶせるように「みんな(その人を)『お父さん』って呼んでるんですよね」とのこと。
実際、そんなお父さんほど歳はとってなさそうですが、笑顔の素敵な方でした。

なんていうか、普通のスタバに比べて、より高いコーヒーを出して格調高そうなのに、
スタッフの雰囲気は、ファミリーのような楽しい空気感が広がっていました。

ここの店員さんのレベル高すぎる!

ちなみに、ブラックエプロンの方々の接客があまりに素敵すぎて、
「ブラックエプロンになるのに接客のテストとかもあるんですか?」って聞いたら、筆記のみとのこと。

ほぇ~。コーヒーを極めようという人は、人格も備わるってことなんですね。
それとも、ブラックエプロンの中でも選抜された人が集められているのか。

 

万人受けする価格ではないけど、価格を上げて、サービスの質を上げるっていうのは、
コーヒー好きのお客様始め、CS向上の一手だな、と感じました。

 

 

一方で、  接客が素敵なスタッフの方達が、本当に楽しそうに働いているのも印象的でした。

「普通の店舗にいると、こんなゆっくりコーヒーについてお客様に話す機会ってないじゃないですか。
だから、こうやって淹れながら説明できるのは楽しいんです!」とのこと。

なるほどー、確かになー。
しかも、メンバーも、胸に2015 Balista championって書いてある人もいるし!刺激ありそう!

スタバの普通の店舗だと、いかに待ち時間短くするかが大事で、
フラペチーノのミキサーもフル稼働で、ピシピシしてるもんなー。

「普段は別の店舗にいるんですけど、3ヶ月間、こっちの店舗に来てるんですよね。」

なるほどー、面白い。

頑張っている人に活躍の機会を与えつつ、
刺激を元いた店舗に還元する仕組みになっている模様。

 

日本の大企業が、海外のMBAに社員を派遣するけど、
戻ってきた後、活躍の場がなくて困る、って話を耳にするけど、
ちゃんと活躍の場を作ってあげるのって、大事だよなーって感じました。

 

「今月また、ブラックエプロンの試験があって、受かると★が増えるんです。」

なるほど、ブラックエプロンって、取ったらおしまいじゃないんだ。
さらに精進させる仕組みがあるんだ。

 

なんていうか、CSの向上にも、ESの向上にもつながり、
そして会社全体の品質向上、ブランディングにも寄与する、
ブラックエプロンとリザーブバーの取り組みに感動しました。

 

自分たちに置き換えてできることを考えてみよう。

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