訪日外客数4000万人で、日本人の英語力は向上する

英語にコンプレックスを持っている自分が英語について話すのも憚られるところです。

外資系企業で働いていた時も、英語の成績が悪く、海外で行われる研修にも連れて行ってもらえず、99%日本語で仕事をしていました。

でも、だからこそ、将来、自分の子どもたちは不自由なく英語を使って欲しいなと思うし、そうなれば、世界中の人々のことをより理解できるようにもなり、世界は平和に少しだけかもしれないけど、少しは確実に近付くんじゃないか。

インバウンドに取り組む先にそのような世界が待っているのではないかと、本気で考えています。

失敗を恐れるがあまり、話す経験の積めない日本人

「日本人がなぜ英語が話せないか」

その答えを教育のせいにする人も多いかもしれません。

「話す機会が少なかった。」

それもあるかもしれませんが、
機会が少ない以上に、意欲が少ないのだと思います。
意欲があったとしても、行動が少ない。

その根底には、日本人にありがちな
「間違ったら恥ずかしい」「馬鹿だと思われるんじゃないか」
という漠然とした不安感があります。

少なくとも自分はありました。

結果、話さない→話せない→怖い→話さない→・・・という、
負のスパイラルに陥っていきます。

1年しか日本にいないのに、ペラペラと日本語を喋る外国人がいますが、
彼らに共通していることは、物怖じせず間違っても表現していることです。

あの図々しさが日本人に足りないものです。
失敗が怖くて、一歩が踏み込めないのです。

この部分は、中学生以降の教育の問題ではありません。
物心つく前から仕込むのは、有効かなと思うわけですが、
物心ついてから教育でこの心理的障害を越えるためには、
相当の投資が必要になってきます。

 

この怖さって、いかんせんしょうがないですよね。

日本人の英語に対して物凄い低い期待値

でも、日本で外国人と接していると、最近よく外国人に聞かれる質問があります。

「どこで英語を学んだんだ?」

聞くに、意外と英語のしゃべれる日本人がいて、びっくりするようです。

アメリカに行くと「What?」を連発されるレベルの英語であっても、
日本で話すと「very good English!」と言われます。

感じるのは、日本人の英語に対する期待値の低さです。

はなから全く通じないと思っているので、
少しでも通じることが良い意味でのサプライズになっているようです。

「いや・・・日本人は、中学校の時から(今は小学校からでしょうか。)、
相当数を英語の勉強に時間使っているんだよ」

そう説明しながら、
日本人が自分に求めるレベルと、外国人から求められているギャップを感じるのでした。

「10年前に来た時は、ほとんど通じなかったのに、
今回は通じる人が多くてびっくりした」

今後徐々に期待値は上がっていくのかもしれませんが、
少なくとも現状は物凄い低い期待値であることに間違いはなく、
また、今後上がったとしても、
日本人が自分自身に求める完璧さほど期待値は上がらないと思います。

 

この期待値の低さは、観光に携わって初めて感じました。

日本人の英語力向上の鍵は、急増する訪日外国人との接点

「あ、この程度の英語で全然問題ないんだ」って感じることが、
日本人には一番必要なんだと思うんです。

それで話しているうちに、どんどん身に付いていくという、
好循環に入ることができます。

ただ、その一歩が踏み出せないし、
アメリカに行くと「What?」と聞き返されてひるんでしまいます。

 

そう考えると、
日本で英語を使う機会が増えることってまたとないチャンスです。

今の2倍の外国人が来れば、街に外国人があふれます。

そうなると自然と英語に触れる機会は増えます。

最初は人を介してのコミュニケーションかもしれませんが、
徐々に直接のコミュニケーションがあちこちに発生します。

そうなるときっと「この程度の英語で全然問題ないんだ」
「伝わることって楽しいな」って感じる機会がたくさん増えていきます。

結果、
話す→少し伝わる→楽しい→覚える→話す→・・・、という
正の循環が一気に加速するはずです。

 

自分自身が少し一歩を踏み出せたのは、
日本でのプロジェクトチームに外国人が加わった時でした。

「俺と話して、英語の勉強をすればいい」
懐の深かったドイツ人メンバーは、
調べたり書いたりしながらコミュニケーションするのに辛抱強く付き合ってくれました。

一時的だったのであまり英語の上達には繋がりませんでしたが、
「ホームタウンで、英語を使う」ことがその一歩を後押ししてくれるのでは、
と感じた瞬間でした。

また、別の側面で、これでいいんだって思えたのは、
スペイン語圏を旅している時でした。

「お互い第二外国語の英語で会話をする」
「ちょっとしたスペイン語を交える」

そんなコミュニケーションを交わす中で、「伝わる楽しさ」を感じることができました。
言葉なんてツールに過ぎず、
完璧じゃなくてもいい。頑張れば伝わる。そして楽しい。

そう感じることができました。

 

 

 

「2020年までに訪日外国人4000万人」

新たな目標が設定されました。

きっとそれが実現すれば、日本人の英語力は間違いなく向上するはずです。
そして、より世界の国々の人との距離は近くなり、
幸せな世界が広がるのではないかと思います。

言語の壁がなくなっただけで、平和になるか。

もちろんそれだけではなりません。
英語圏なんてそもそも一部の国ですし。

でも、分からないより、分かり合える人が増えた方が、
平和で楽しい世の中であることに間違いはないと考えています。

相互理解、世界平和に、
インバウンドという側面から貢献を。

 

「明るい未来になるといいな。」と思いながら、
そうした面からも微力ながら、事業で貢献していければと思ってます。

 

自分自身も、
もうちょっと相手の言っていることを理解できるよう、
もうちょっと自分の伝えたいことを表現できるよう、
英語でのコミュニケーションを頑張ります。

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