昨年からJapanWonderGuideというガイドコミュニティを立ち上げ、
日本のガイド業界全体の向上を目指して取り組んでいます
この度、会員数が1,000名を超えたタイミングで、
会員の方の属性を集計してみました
その中で、改めて可視化されたものと、
これはどういう仮説に繋がるのだろうという面白い傾向が見えたので、
ちょっとこの場でご紹介したいと思います
前提:JapanWonderGuideの成り立ち
改めて可視化はされたものの、JapanWonderGuide成り立ちの経緯から、
若干の会員の偏りが起こっていると思われるため、前提を補足します
- 元々、Japan Wonder Travelの契約ガイドが中心となっている。日本全国でツアーを催行していたがメインは、東京と京都であった
- キックオフの会は、東京と京都で開催した
- 現在も事務所は東京・京都、ホームページは日本語と英語である
このため、会員にも地理的・言語的な偏りが多少は発生しているものと思います
- 東京・京都でのツアーが中心で、オフィスも東京・京都の為、そのエリアのガイドさんと接点が多い
- 一部中国語でも商品を掲載していたが、英語のツアーがメインで、英語が多い
ただ、他の会社・団体と比べて比較的、日本の平均的な姿に近いのではと個人的には感じています
- 通訳案内士団体と異なり、資格を持っていない人にも門戸を開放している(というか大歓迎)
- 外国人ガイド・若者ガイド中心に展開しているバーホッピング事業者よりは多様なツアーを展開してきて、ツアー内容は幅広い
※アドベンチャーツーリズム系が自社催行として殆どないという偏りはあります。ただ、通訳ガイドでアドベンチャーツーリズム対応できる人は現状相当少ない印象はあります
改めて可視化されたもの
グラフを大きく見たい方はJWGのサイトをご覧いただければと思いますが、
通訳案内士法が改正された時に課題視されたことも含め、改めてガイドの現状が可視化されました
- ガイドは首都圏や関西圏に偏り、地域で担い手が不足していること
- 言語が英語に偏るとともに、言語によっては担い手が不足していること
- 若いガイドが少なく、高齢化が進んでいること
地理的・言語的な偏りは、前提より更に強調されている部分があると思われるものの、
年齢の偏りの現状は、50代以上が4分の3を占めており、思っていたより年齢層が高かったです
このあたりは、まさに僕たちの今後のチャレンジでもあります
どんな地域でも・どんな言語でも、
楽しいサービスが提供できるよう、輪を広げていきたいと思っていますし、
ガイドという職業の地位向上により、
若者にも選択肢として考えてもらえる社会を作っていきたいと考えています
ここから言えることは何か
集計の過程で、もう一つ面白い分析が出てきました
まだ人数が少なく課題として言うには心もとないので、
JWGのホームページ上には掲載していないのですが、
このグラフからどんなことが言えるでしょうか
男女比で行くと、全体の7割超は女性でしたが、
これを年代別分布で見ると違った傾向が見えてきます

この数字から見て取れるファクトは年代による違いです
- 男性の割合が特に少ないのは、40代、50代。女性割合が多い
- 70代以上は男性の方が多い
- 40代、50代の男性は少ないのに、20代、30代は平均的な男女比である
ここからどんなことが言えそうでしょうか
- 現状40代・50代女性に支えられており、この層と仕事の親和性が高い
- 男性はリタイアしてから始める人が多い
- 子どもが小さい世代(20代・30代)では、女性もガイドとして活躍しづらい
- 40代・50代で男性が少ないのは、「職業」にできている人が少ないからか
- 一方若者で男性が増えているのは、副業的にガイドをはじめる人も増えてきているかも
何か次に取り組んでいるヒントが潜んでいるように感じました
「20代、30代の副業ニーズを取り込みつつ、職業としての地位を向上していき、
将来的には全年代性別問わず担い手を増やしていく」 とか
これまで観光は、経験や勘に頼る部分も多かったと思いますが、
データもうまく活用しながら打ち手を考えていきたいと思っています
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