2022年10月11日の水際対策緩和以降多くのゲストが日本に訪れてくれるようになった。
自分たちも多くのゲストを迎え入れている。でも先日集計してみたら、2019年の3割程度の水準。
日本政府観光局の発表した数字では、11月が2019年の4割程度だったようだ。
コロナ前は今の倍以上は来ていた。しかも、桜シーズンはさらに多くの観光客が来ていた。
前回はそんなシーズンに向けての準備編をお届けしたが、今回は当日どう対応していたかを記したいと思う。
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過去の投稿はこちらをご覧ください
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1日10組以上が同じルートをまわると何が起こるか
多くのゲストが来てくれると、多くのガイドさんをアサインしなくてはならず、その予定を頂くこと自体が結構大変だ、というのが前回の準備編の話でした。
当日何が起こるか、、、ということだが、普段、6名1組で回るツアーを行っていたところ、桜シーズンはそれが10組になるということを想像してみて欲しい。
なんで、普段6名1組で催行しているかというと、それくらいが顔が見える距離感だからという話もあるが、回るお店も小さな店が多く、それ以上の人数だと迷惑をかけてしまうということもある。
マニュアルを作って、どう回るか、というのも具体的に基本の型は決めているが、もし10組が同じような時間に出発して全く同じように回ったとしたら・・・
お店の方からしても、物凄いどどっと人が押し寄せてしまい、迷惑をかけることになる。
加えて、マニュアルに落ちとか書いていたりすると、その落ちを他のガイドさんがどや顔で話しているところを他のガイドが連れているゲストも見ることになってしまう。
それは良くない。
ちょっと間抜けになってしまう。
・・・というのはさておき、桜シーズンということで混雑しててもあえて混雑な状況を作り飛び込ませることはない。ゲストの満足度に関わる。
なので、大部分はガイドさんに任せたのだけど、ちょっとだけ誘導をした。
最初に行く場所をいくつかに分け裁量に任せた
フードツアーで行くお店・食べる場所が決まっていると、できることはそんな多くない。
1つは、周り順を変えること。
もう一つは、店の選択肢を増やすこと。
店の選択肢を増やすという点では、最後に「お寿司を食べる」ということに関しては、店の開店時間もツアーの終わり間際だったので、周り順を変えることで対応が出来なかったので、他の選択肢を増やすことで対応した。
一押しのお店は是非行ってほしかったところなのだけど、オプションB、オプションCを設けることにした。
また周り順を変えるということについては、例えばマニュアルは、時計回りで回ること、となっていたとして、3時から回る人、6時から回る人、反時計回りで回る人、、、という形で当日集合場所で話した。
このあたりも、多くはガイドさん同士で集合場所で話してやってくれていた。
あまり経験がない人はイレギュラーが入ると型が崩れることもある。
なんだか見ていると経験豊富な人が、「自分はこっちからでも行けるので」という形で決めていたように思う。
また、そのようにずらしたりしても、バッティングしてしまうケースはある。
そうした時には、ちょっと隣の店で時間をつぶしたりとか、一個奥の店に先に行ったりとか、融通を聞かせながら、広くないお店を複数組のゲストが出たり入ったりしてやりくりをしていた。
どこで立ち止まってどこに固めてどこから話すかの大切さ
桜のシーズンに限った話ではないが、混んでくる中で自分のチームをまとめていくには「立ち位置」というのはとても大事になってくる。
自分の立ち位置1つで、ゲストは気が散ったり、話が聞きにくかったりもするし、結果的に、まったくまとまりがなくなってしまうこともある。
混んでいる中でツアーをやる際は、「この場所なら立ち止まれそうだ」「ここで壁向きにゲストを集めて○○の話をしよう」というシミュレーションをある程度しておくとよい。
もちろん、ゲストの興味関心があることを話さないといけないので、そのプランに縛られてしまっては本末転倒なのだけど、「備えあれば患いなし」でシミュレーションしておくことに越したことはない。
ぜひ、どこに立ち止まって、どこに何気なーく固めて、何を話すかは考えてみて欲しい。
ストーリーがたとえ多少前後しても狼狽えず、落ち着いて対応する必要がある。その際に支えてくれるのは、「この街が好きだ」ということが全身から伝わってくることだ。
幸い築地はそうさせる力が強い。
通えば通うほど、みんな築地を好きになっていく。
築地という街には、そして、築地で働く人にはそういう力がある。
結果、毎年その年にデビューした人にも大きく支えながら、すぐ戦力として活躍していただいて、多くのゲストに楽しい築地でのフードツアーを提供することが出来てきた。
ゲストだけでなく、ガイドにも築地ファンを増やしていく。
そんなことがツアーを通じて出来てきたのではと感じている。
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