「あれからちょうど一年、怒涛の一年でしたね」
友人からのメッセージでふと立ち止まる時間を貰いました
そう、ちょうど1年前の今頃は、ダイヤモンドプリンセスがニュースを賑わせる中、
予定されていたFAMトリップを決行するかどうするか悩んだ結果、開催していた時期でした
あの直後に、小中学校の休校が決まり、瞬く間に事態は急変していったのでした
軽く1年を振り返ってみて、どうだったのかなと、
1年を3つのステージに分けて、備忘録的に残してみることにしました
応急処置期
2020年2月~5月は、言ってみれば応急処置期でした
大量出血をする中で、止血して・輸血して・・・
なんかよくわからない状況の中、
大量のキャンセルは来るは、日々決断を下していかなくてはならないは、、、
インバウンド業界は業界特性上、一般的な企業より2週間~1カ月くらい早く波がやってきて、
怒涛の日々が始まりました
メンタル的には、ピンチだけど、これは競争の原理が変わって、
大きく成長できる(日本一を狙える人生で唯一の)機会かも、、、という前向きなスタンス
<やったこと>
3月の中旬くらいには、社内で緊急事態宣言を出し、
「年内は戻ってこないケースも想定して動かなきゃね」的な話をしていた気がします
- 既存予約の顧客対応(主には大量のキャンセル対応)
- 融資による運転資金の確保
- 「6か月分のキャッシュは用意しろ」と経営者の人に言われ、金融機関に走った
- 不要不急な支出の見直し
- 雇用の確保の約束/雇用条件の見直し
- 有期契約になっている人も含めて、「みんなの雇用は守る。でも残業もなくなるし、業務手当部分を中心に引き下げさせて欲しい」というコミュニケーションを持った
- 各種助成金・補助金の活用
- 5月に関しては雇用調整助成金を活用し、従業員一斉休業
- その他助成金・補助金は情報を集め使えるものは全部使うくらいのスタンス
<良かった点>
- 比較的早いタイミングで応急処置に移れたこと
- チームを守るという決断をしたこと
<もやもや点>
- 「ゲストが来ても来なくてもお支払いする」という約束で桜時期の予定を押さえさせてもらってたガイドの方々に事情を説明し、支払いなくリリースをお願いしたこと
- 雇用条件を見直しという判断をせざるを得なかったこと
応急処置期が長すぎたというか、常にバックアッププランを持っておけば、
応急処置期とその次のフェーズをオーバーラップさせることはできたのかもと感じています
キャッシュフロー計算して、現実を目の当たりにするのホント嫌だったな
立て直し期
どこで切るか難しいところですが、多少オーバーラップしつつ、
2020年5月~2020年12月くらいが立て直し期かなと感じています
止血を終えた後の輸血探しをしながら、
種を見つけつつ、体制を整える期間だったかなと思ってます
「2021年4月に戻ってくるのがノーマルなシナリオ、
2021年に戻ってこない可能性も視野に入れつつ日々取り組んでいこう」
そんな話を9月の第7期がはじまるころに話していた気がします
もう失うものもなく、得るものしかない、っていうメンタルでした
<やったこと>
- 5月からオンラインツアーを開始
- 6月からは全員通常モードで稼働
- JapanWonderGuideの体制整備
- 行政案件の受注営業に注力
- 官公庁、地方自治体等から一定の仕事を受託することが出来ました
<良かった点>
- 5月、有と2人で考えるバッファの時間が持てた
- 雇用調整助成金は5月だけと割り切って、6月からは全面始動
- オンラインツアーでノウハウを貯めていくという判断と実行
- 行政案件の一定の売上に繋がる受注
<もやもや点>
- 方向性が二転三転し、チーム編成も流動的な中で、メンバーの離脱も起きてしまった。もっとできていたことはなかったか、、、
- もっと経験があれば、種を模索し続けず、ガって張って勝負に出たんだろうな
- ストーリーの描き方。インバウンドが戻るのに備えることと、戻らない場合に備えることのリソースの配分やコミュニケーションがうまくできたかというと疑問
- 行政案件を担当できる人財の早期育成と権限委譲
- ついつい自分で手を動かしてしまう部分を早く割り切って人にお願いするべきだった
- 税金になんてそんなに頼りたくなかったのに、頼らざるを得ない現状
第二創業期
「インバウンドの会社」をずっと背負ってやってきましたが、
コロナ禍からインバウンド以外の仕事も増えてきました
改めて、業務の領域を仕切り直した2020年1月からが、
第二創業期ともいえる、新しい挑戦の幕開けかなと考えています
「インバウンド旅行事業」「ガイドコミュニティ事業」「メディア事業」
「オンラインツアー事業」「コンサル事業」と別れていた業務を、
「KNOT創出事業」「観光人材育成事業」「メディア事業」に仕切りなおしました
KNOT(結び目)創出事業では、インバウンドに関わらず、観光に関わらず、
国内外の人と地域を、リアル・オンライン色んな接点で繋いでいくことを目指します
観光/ふるさと納税/移住・定住/オンラインツアー…
色んな接点がばらばらなのってもったいないなという問題意識もあり、僕たちが繋ぎます
観光人材育成事業では、ガイドを中心にはしながらも、
ツアーを造ったり、ガイドを育成したり、幅を広げていく人財育成を行っていきます
<やったこと>
- 事業・チームの再編
<良かった点>
- 役割がすっきり整理出来たし、取り組むべきことも分かりやすくなった
- 複数事業にまたがっていた人からすると自分のやることが明確になった
- インバウンドにとらわれない領域に精一杯チャレンジできるようになった
- 種をまいていたオンラインツアーが形になってきた
- 行政案件でのそれなりの価値貢献
- 少なくとも聞こえてくる範囲の評判においては
<もやもや点>
- まだメンバーに還元できていない。やりがいに繋げていくコミュニケーションがもっと必要だなと感じる
- 人財不足
…というわけで「インバウンド事業者的視点」とタイトルには書きましたが、
今後振り返る際には、アップデートした視点で振り返りを行っていく予定です
コロナのあおりを受け運用を止めていたWANTEDLYを近日再開予定ですので、
その際はまた応援していただけると嬉しいです
第二創業期、と銘打ったものの、実態はまだまだ立て直し期に近い状況です
3月末までは2020年度の行政案件があるものの、
2021年4月からはその点でも仕切り直し
コロナ直前には、資金調達の検討も始めようとしていたところではありました
そのあたりも再出発
というわけで、1年筋トレ期間がありましたが、
色んなカタチで業務をご一緒出来そうな方がいたら、ぜひお声がけください!
JapanWonderGuide1周年です
そんな2月で、JapanWonderGuideキックオフから1周年!
何度も言いますが、
2月11日@東京、2月16日@京都で2020年にキックオフできたのは運が良かった!
今年もこんな時期なのでリアルでは集まれませんが、
オンラインでは急きょ明日1周年イベントを開催予定です
興味ある方はぜひClubhouseと同じ軽いノリで覗きに来てください
余談:振り返りの重要性とむずかしさ
人財育成において、振り返りはとても大事だと思っています
成長できるも、できないも、いかに一つ一つを自分のもののしていけるかです
その際によく使っているフレームワークは、
結果と過程に分け、いかに左上の成功確率を上げていけるか、というものです
ただ、今回は難しかった…
結果が、良かったのか、悪かったのかも、結論は出ておらずわかりません
過程も、予定外が殆どなのだけど、どう「計画通り」にできるのか、見えない部分もあり…
というより、むしろ予定外を予定して動くことが求められる中で、
その学びをどう昇華させればよいのだろう、、、と
今の振り返りが、すぐに生きてくるものでもなく、
生きている中でもう何度か来る大きな波の時に活きてくる糧なのかなとも感じてます
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